マーケティングの分析を含む活動で、データの可視化を通じた業務効率の側面で強い味方となりうるのはBIツールである。BIツールの活用の仕方として、いくつかに分けて連載する。

 

初回となる今回は、BIツールを積極的に使いこなしての「攻め」のマーケティングを行う前提の下、使い始める前の準備面について書く。読者の方々には今後数多く出会うであろう、自らにあったBIツールを選ぶ場面の際の参考にして頂きたい。

 

目次

 

 

 

1.BIツールの分析機能に対する分析と代替性

 

 

BIツールの導入の失敗例として、費用対効果の数字面の格差から、導入先のビジネスの仕様に合っていたものであったかどうかといった根本にかかわる面まである。程度はどうあれ、BIツール導入前の準備段階での不手際が関連していると推測できるので、その準備は十二分に行うべきである。準備内容として、おすすめしたいのが、「BIツールの分析機能に対する分析」のプロセスである。

 

 

一般的にBIツールで分析できることの種類数は多いが、マーケティング担当の自組織のビジネス内容を直接想定したものではない。そこで、自組織の具体的なビジネス場面の想定から、使えそうなBIツールの機能を選択して吟味する必要が生じている。

 

 

この場合、想定ビジネス場面から外れたBIツールの機能の吟味が、おろそかになることもさることながら、想定ビジネス場面に適合しそうな機能があることの安心感から、『このツールは使えるだろう』で、以後の検討が収束してしまうことが往々に起こり得る。BIツールの導入が優先されて、想定ビジネス場面とBIツールで採用されている手法が、解決法として具体例を以て適合しているかどうかまでの分析まで踏み込めていないことが原因である。

 

 

そこで、十二分なBIツールの活用のためには、発想の転換が必要となり、BIツールを使わなくても実践が可能かの視点も出てくる。この場合、自ずと手法の比較の議論が起こりやすくなり、結果として、BIツールの代替性を考えることにもなる。

 

 

BIツールの製品およびそのサービスに関する効果に関しては代替が難しいが、用いている手法そのものは代替が相対的に容易である。そうした場合、手法を実践する場合のリソースにかかる費用を具体的に考えやすくなり、先のBIツールの費用対効果の評価につなげやすくなる。

 

 

さらに、手法および代替性の議論を進める際には、BIツールの個々の機能性の議論枠の拡張、および個別のビジネス場面の抽象化を図れることになり、当初あった両者の乖離が埋まりやすくなる。結果として、BIツールに関する機能限界と手法限界を含めた理解が進むことにもなる。

 

2.BIツールに関する活用シナリオの事前確定

 

 

前節のプロセスを経ると、BIツールに関して、使用者別・ビジネス場面別の便利な使い方をまとめた、自組織内の「活用シナリオ」が「事前」に確定できると考える。BIツールを積極的に使いこなしての「攻め」のマーケティングの実践には有力な状況が達成できるのである。

 

 

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松島和史
代表・DataStrategist
主にサプライチェーン産業のノウハウを活かして、生産・物流・販売の統計を用いたデータ解析の設計から解析・改善の深耕まで実践中。モノから人へ。マーケティング視点と業務視点両方ありのプレイングマネージャータイプ